2025年1月、東海道・山陽新幹線の線路や架線、信号システムを検測する「ドクターイエロー」T4編成が引退しました。
しかし、引退後もドクターイエローを見かけたという声が続いています。
それはなぜなのでしょうか?
さらに、T4編成は名古屋の「リニア・鉄道館」で展示される予定ですが、その背景にはどのような理由があるのでしょうか?本記事では、ドクターイエローの引退後の状況、走行が続く理由、展示の真相について徹底解説します。
ドクターイエロー引退後も走行してる?
ドクターイエローとは?
ドクターイエローは「新幹線電気軌道総合試験車」として、東海道・山陽新幹線の保守・点検を担ってきた特殊車両です。新幹線と同じ速度で走行しながら線路や架線、信号システムを検測する役割を持っています。
ドクターイエロー 特徴
ちなみに新幹線の数え方は?
- 両(りょう): 個々の車両を数える単位です。例えば、「1両」「2両」といった形で使います。
- 編成(へんせい): 連結された車両全体を数える単位です。1編成は、特定の数の車両が連結された状態を指します。
- 本(ほん): 列車全体を数える単位で、1本の列車に含まれる車両数を表す際にも使われます。例えば、「1本の新幹線」と言った場合、その列車全体を指します
ドクターイエロー 「見ると幸せになる」由来は?
「見ると幸せになる」といわれるのはなぜ?
【黄色】に関しては映画や車に関わる都市伝説も!
引退後もドクターイエローが走行している理由は?
「引退したはずのドクターイエローを見かけた!」という声があるのはなぜ??
T5編成(JR西日本保有)がまだ現役で走行しているため です。
T5編成は2005年に導入され、T4編成よりも新しい車両のため、しばらくは運行を継続します。運行ルートもT4編成と同じく東京~博多間を走行し、9~10日に1回の頻度で検測業務を行っています。
そのため、 2027年頃まではドクターイエローの姿を目にすることが可能 です。
じゃあ、『JR西日本保有』のドクターイエロー、あと2年は見られるチャンスがあるんですね♪子供達嬉しい!
引退したのはどの編成?
引退したのはJR東海保有のT4編成
2025年1月に引退したのは、JR東海が保有していた T4編成 です。T4編成は2001年から24年間にわたり運行されてきましたが、老朽化により引退しました。
一方、 JR西日本のT5編成は引き続き運行を継続 しており、2027年頃まで運行される予定です。
T4編成とT5編成の概要
T4編成
項目 | 内容 |
---|---|
所属 | JR東海 |
製造年 | 2000年 |
運用開始年 | 2001年 |
ベース車両 | 700系新幹線 |
主な運行区間 | 東海道新幹線(東京~新大阪) |
T5編成
項目 | 内容 |
---|---|
所属 | JR西日本 |
製造年 | 2005年 |
ベース車両 | 700系新幹線 |
主な運行区間 | 山陽新幹線(新大阪~博多) |
T4編成とT5編成の比較
項目 | T4編成 (JR東海) | T5編成 (JR西日本) |
---|---|---|
所属会社 | JR東海 | JR西日本 |
側面ロゴの色 | オレンジ色 | 青色 |
7号車の屋根アンテナ | なし | 2つあり |
ジャッキアップ用の穴 | なし | あり |
運行終了予定 | 2025年1月に引退済み | 2027年度まで運行予定 |
ドクターイエローそもそもなんで2本?
ドクターイエローが2本もある理由
- 日本の新幹線網は広範囲にわたるため、各地域での点検が必要
JR東海のT4編成: 主に東海道新幹線を担当し、東京と博多間の線路を検査。
JR西日本のT5編成: 山陽新幹線を担当し、新大阪から博多までの線路を検査。 - 西日本の線路の特性
西日本の新幹線(山陽新幹線)は、東海道新幹線とは異なる地形や運行条件を持っています。例えば、山陽新幹線は多くのトンネルや橋梁を通過するため、特に架線やトンネル内の状態を確認する必要があります。
ドクターイエロー T4編成が展示される理由
引退したT4編成は、2025年6月頃から 名古屋市の「リニア・鉄道館」 で展示される予定です。
ドクターイエロー 展示の目的と理由
- 歴史的価値の保存
- ドクターイエローは新幹線の安全を支える重要な役割を果たしてきた車両。
- 2001年から24年間にわたり運行されたT4編成の貴重な記録を後世に伝える。
- 鉄道ファンへの配慮
- 「見ると幸せになれる」と言われ、多くの人に愛されてきた車両。
- 引退後もその姿を見られる機会を提供することで、鉄道ファンの期待に応える。
- 教育的意義
- リニア・鉄道館では、ドクターイエローを通じて新幹線の技術や安全性の重要性を学ぶことができる。
まとめ
ドクターイエローはその役割を終えつつも、多くの人々の記憶と展示施設でその存在を残し続けます。2027年以降、ドクターイエローの姿を見られなくなる前に、ぜひ最後の走行や展示をチェックしてみてください!