亀田製菓ハイハイン重金属カドミウム混入いつから?安全?検査内容を徹底解説

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赤ちゃんの離乳食として親しまれる亀田製菓の「ハイハイン」。最近は防災食・備蓄にも適している、と違う角度からも注目されている米菓子。1月14日に台湾衛生福利部食品薬物管理署からの破棄・積み戻し相当の処分を受け、重金属カドミウムが混入しているのではないかという噂が広がっています。この問題について事実確認を行い、国や亀田製菓の姿勢、実際に原材料となる国内米の検査結果を徹底的に解説します。

亀田製菓 ハイハイン重金属カドミウム混入はいつから?

  • ハイハイン重金属カドミウムが含まれていたのは本当。しかし混入、というより国での基準値の違い
  • 「混入」ではなく、基準値での違いなので台湾衛生福利部食品薬物管理署による1月14日の報告より以前からあったわけではない
  • 亀田製菓は国産米以外の原材料を使用していることで話題になっているが、乳幼児対象の「ハイハイン」原材料はハイハイン公式ウェブサイトで『国産米100%使用』と表示
地域基準値 (mg/kg)対象食品
台湾0.04乳幼児用食品
日本0.4
国際基準0.4一般食品

今回は台湾の基準値を超えていた、けど日本や国際基準には準じている。ということ。今後は?

カドミウムの基準値に関する問題は、国ごとに異なる基準があるため、輸出先の国の基準に適合しない場合には、同様の問題が発生する可能性があります

平成21年22年における国産米のカドミウム含有量の平均値は0.05mg/kgとなっています。

台湾の乳幼児食品における基準値が0.04mg/kgなので今後も処分の対象になる可能性は秘めています。

ネット上の噂の真相に迫る

亀田製菓の「ハイハイン」にカドミウムが混入しているという噂が広がっています。

発端は台湾衛生福利部食品藥物管理署が1月14日、亀田製菓の乳児向け米菓ハイハインから残留基準値(0.040mg/kg)を超えるカドミウム0.046mg/kgを検出し廃棄・積戻し処分を報告したことにあります。この噂の真相に迫り、事実を確認してみましょう。

カドミウムとは?

カドミウムは自然界に存在する重金属で、土壌や水中に含まれています。農作物は土壌や水からカドミウムを吸収することがあります。

カドミウムの基準値

カドミウムの基準値は国によって異なります。台湾、日本、国際基準のカドミウム基準値を比較!

地域基準値 (mg/kg)対象食品
台湾0.04乳幼児用食品
日本0.4
国際基準0.4一般食品
  • 台湾の基準:
    • 特に乳幼児用食品に対して非常に厳しい基準を設けています
  • 日本の基準:
    • 国際基準に準じており、0.4mg/kgと設定。
  • 国際基準:
    • コーデックス委員会が定める基準値も0.4mg/kg。
      ⇒FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)のリスク評価に基づいて設定されています。

台湾の基準が特に厳しいのは、乳幼児の健康を特に重視しているためです。
一方、日本と国際基準は、成人を含む一般的な食品安全基準として設定されています。

ネット上の噂に対して冷静に判断することが重要です。カドミウムの基準値は国によって異なりますが、日本の基準は国際基準に準じており、安全性が確保されています。

親からしたら乳幼児への基準は厳しい方がより安心ではあるのですが…。

そのため、台湾の判断は正当性がある、という声もあるのは否めません。

重金属カドミウム 安全性と検査結果を解説

亀田製菓の「ハイハイン」は1972年から発売され、50年以上にわたり乳幼児に与える米菓子としてのロングセラー商品。今もおやつとして与えてる母親世代にとっては、台湾衛生福利部食品薬物管理署からの今回の処分はスルーできない問題。

「ハイハイン」は国産米100%と案内されています。では国産米のもともとのカドミウム含有はどのくらい?を調べてみました。

日本の国産米におけるカドミウム含有量は?

平成21年22年における国産米のカドミウム含有量の平均値は0.05mg/kg

国産米のカドミウム含有量に関する情報

農林水産省は、国産農産物に含まれるカドミウムの低減対策に取り組んでおり、その成果を検証するために実態調査を行っているのです。

※農林水産省HP我が国における農産物中のカドミウム濃度の実態より

調査結果の概要

  • 調査期間: 平成21~26年度
  • 対象: 日本全国で栽培されたコメ、小麦、大豆等
  • 結果:
    • 平成21~22年度に生産されたコメに含まれるカドミウム濃度は、平成9~10年度に比べて低くなっていることが確認されました。
    • カドミウム濃度が0.4 mg/kgを超える試料は存在しませんでした。

カドミウム濃度の分布:国産米の場合

カドミウム濃度 (mg/kg)平成9~10年度平成21~22年度
0.1 mg/kg以下81.5%89.5%
0.1~0.2 mg/kg14.6%8.8%
0.2~0.3 mg/kg3.0%1.6%
0.3~0.4 mg/kg0.7%0.2%
0.4 mg/kg超0.3%0.0%

国産米におけるカドミウム濃度は80%以上が0.1 mg/kg以下であることがわかります。基準値よりはるかに低いです。

  • 低減対策の効果: 農林水産省が推進するカドミウム低減対策が有効であることが確認されました。
  • 健康への影響: 通常の食生活を送っていれば、食品に含まれるカドミウムによって健康が損なわれることはないと考えられています。

SNS反応の推移

SNSでも台湾での亀田製菓の乳児向け米菓ハイハインから残留基準値(0.040mg/kg)を超えるカドミウム0.046mg/kgを検出し廃棄・積戻し処分の話題が出た直後の不安視から1日経つと国によって基準値の違いがあり、日本国内では回収などの対処に値しない事情であることを把握し、話題に関しても冷静になってきています。

SNSの声:話題直後

SNSの声:話題から一日後

台湾衛生福利部食品薬物管理署の報告

カドミウム基準値超過の報告

台湾衛生福利部食品薬物管理署は、亀田製菓が台湾へ輸出した「ハイハイン」から、台湾のカドミウム基準値(0.04mg/kg)を超える0.046mg/kgのカドミウムが検出されたと発表しました。この結果、該当製品は廃棄・積戻し処分となったのが今回の流れです。

重金属カドミウムとは?人体への影響について

食品に含まれるカドミウム含有については、今回の米菓『ハイハイン』だけでなく過去にいくつか話題になった食べ物もありました。

ダークチョコレートに関する報告

ダークチョコレート: ダークチョコレートには高濃度のカドミウムが含まれていることがあり、特にオーガニックや高カカオの製品でその傾向が強いとされています。

2024年の調査では、72種類のダークチョコレート製品のうち43%からカリフォルニア州の基準値を超えるカドミウムが検出されました。

プロテインに関する報告

プロテインパウダー:
特に植物性やオーガニックのプロテインパウダーには、許容量を超えるカドミウムが含まれていることが報告されています。例えば、植物性パウダーはホエイパウダーに比べてカドミウムの含有量が高いことが確認されています。

カドミウムの基本的な性質

  • カドミウムは自然界に存在する重金属の一種。
  • 主に鉱石や工業製品に含まれ、食品には土壌や水から微量が混入する可能性があります。

カドミウムが人体に及ぼす影響

厚生労働省によると、食品中のカドミウム基準値は厳格に定められており、日本の基準値は国際基準と比較しても厳しい水準にあることから口に運ぶものであるため今後も注視は必要ですが、過敏になりすぎるのも冷静さを欠くため俯瞰して対応していくことが大事です。

どのような影響が人体に現れるかが不安視の一つ。

急性中毒の場合

  • 高濃度のカドミウムを摂取すると、胃腸障害や腎臓機能の低下を引き起こす可能性があります。

慢性中毒の場合

  • 長期間にわたり微量を摂取すると、骨粗しょう症や腎機能障害のリスクが高まることが知られています。
慢性中毒による健康被害の例
  • 腎臓障害: カドミウムは腎臓に蓄積し、腎機能障害を引き起こします。
  • 骨軟化症: カドミウム中毒により骨がもろくなり、骨折しやすくなります。
  • 貧血: 腎機能障害により貧血が発生します。

イタイイタイ病はカドミウムによる慢性中毒が原因です。この病気は、富山県神通川流域で発生した公害病で、カドミウムを含む鉱山廃水が河川に流れ込み、農作物や飲料水を通じて住民が長期間にわたりカドミウムを摂取したことが原因でした。

イタイイタイ病は、これらの症状が重なり、患者が「痛い、痛い」と叫ぶことから名付けられました。

このような過去の経験からカドミウムには特に敏感に反応している背景があります。

消費者としての対策は?

消費者は信頼できるメーカーの製品を選び、成分表示を確認することが重要です。また、適度な摂取量を守ることが推奨されます。

  • 信頼できるメーカーの製品を選ぶ
  • 積極的に成分表示の確認
  • 適度な食品の摂取量を守る

ハイハイン公式ウェブサイト によると赤ちゃんのおやつは、離乳食が1日2回になる7か月頃がひとつの目安としています。7ヶ月~11か月は赤ちゃん用おせんべいなら1~2枚、と記載があるので適度な摂取量の参考にしてください。

ハイハイすくすく質問箱のコーナーもあります。ハイハイン公式ウェブサイト 

まとめ

まとめ
  • 亀田製菓ハイハイン重金属カドミウム含有は混入、というより基準値の違い
  • 台湾の厳しい基準値には合致しない米菓子という結果(残留基準値(0.040mg/kg)を超える0.046mg/kg)
  • 日本においては基準値内のため、自主回収などには値しない状況
  • ハイハインは日本において既定の量を守って普段通り消費しても良い環境下
  • ハイハイン原料となる国産米のカドミウム含有量は80%以上が0.1mg/kg未満、平均値は0.05mg/kgという検査結果

亀田製菓のハイハインに限らず乳幼児の口に運ぶ製品に関しては、厳しい日本の食品基準を十分に満たし、安全性に配慮した製造が行われています。特にカドミウムについては、自主検査と第三者機関の検査を通じて基準値を大きく下回る結果が確認されています。一方で、台湾の食品基準値は日本よりもさらに厳しい基準が設けられており、乳幼児向け食品に対する安全性への取り組みが一層求められています。このような国際基準との比較を通じて、日本の食品安全基準も引き続き見直しや改善が進む可能性を感じる話題となりました。

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