中堅の船井電機が倒産を発表してから、なぜか「ミュゼ転がし」という言葉も一緒に浮上…。そもそもエステの印象しかない「ミュゼ」。関連性が全然わからない人も多いはず。そして、なぜ船井電機の倒産と関係があるのか。かつて北米市場でトップシェアを誇った船井電機が、なぜ破産に追い込まれたのか、その背景に迫ります。
ミュゼって「ミュゼプラチナム」のことだよね。私も永久脱毛したことあるから全然知らないとこでもないんだけど…
従業員2000人突然解雇、などと話題になっている「船井電機」とどう関係あるのか、簡単に知りたい…
「ミュゼ転がし」ってどういう意味?
このことから船井電機とミュゼプラチナムの関係が見えてきます。
倒産の船井電機となぜ関係あるの?
船井電機とミュゼプラチナムの関係は
経営難に陥っていた船井電機がミュゼプラチナムを買収したことに始まります。船井電機は、ミュゼプラチナムの買収を通じて美容事業の拡大を図りましたが、広告費未払い問題により大きな負債を抱え、最終的に破産に至りました。
「ミュゼ転がし」と呼ばれる理由は、船井電機がミュゼプラチナムを買収してから短期間で売却した一連の動きにあります。通常、「~転がし」という言葉は、資産や事業を売却して再び買い戻すことで一時的に資金を調達する手法を指しますが、今回の場合は少し異なるのです。
倒産の前から、何らかの危惧をしている人もいたようです。
- 2023.4船井電機がミュゼプラチナムを買収したことが発端
船井電機が美容事業を拡大し、高収益事業を確立するための戦略の一環
- 2023ミュゼプラチナムのネット広告費未払い問題発生
船井電機がミュゼプラチナムを買収した後に広告費の支払いが滞っていることが明らかに。船井電機はこの広告の連帯保証を行っていたため、逆に大きな負債を抱える
- 2024.3ミュゼプラチナム売却
広告費未払い問題や店舗運営の混乱などが原因となり売却
売却先は2024年4月、飲食店送客クーポンサービスを手がけるKOC・JAPAN(東京都中央区)。
- 2024.10船井電機の破産手続き
この負債が圧迫する形となり船井電機は経営難におちいることに。破産手続きを申請。結果、従業員2000人規模で解雇が話題となる。
この短期間での買収と売却の動きが「転がし」と呼ばれる理由です。
つまり、転がしているのは船井電機側であり、ミュゼプラチナムを買収してから売却するまでの一連の動きが「ミュゼ転がし」として話題になっています。
ミュゼプラチナムの買収とその後の経営問題が今回の船井電機の破産に大きく影響しました。
倒産に至るまでの経緯も下記となります。
船井電機を悩ませている子会社は、2023年4月に完全子会社化したミュゼプラチナム(東京都渋谷区)。買収金額は明らかになっていないが、数十億円と見られている。買収当時、ミュゼは脱毛サロンを全国で約170店舗を展開し、美容機器や化粧品も販売。2022年3月期の連結売上高は300億円前後だったという。
船井電機はミュゼが販売する美容機器の製造を引き受けると共に、ミュゼの店舗網を自社製品の販売に活用するなどのシナジー(相乗)効果を狙った。ところがミュゼは集客をネットなどでの広告に依存しており、サイバー・バズへの広告費支払いが滞っていた。
引用元:gooニュース
ミュゼとの関連性はあきらかではないですが、2024年9月27日付で船井電機の上田智一社長は退任されています。
「ミュゼ転がし」という手法をとって、船井電機は倒産の危機に直面した現状を打破しようとした、ということですね。しかし買収に見合った中身ではなく、結果、倒産。
この『~転がし』という手法が注目される理由は…
- 短期的な資金繰りの改善を図るための一時的な措置
- 長期的な解決策ではない
もともとミュゼはみながよく知っているエステ大手たかの友梨氏がオーナーでしたが、その後船井電機に売却されたんです。
船井電機 概要
1990年代の若者の1人暮らしの部屋では必需品でした『テレビデオ』
この時期の船井電機の成功は、コストパフォーマンスの高い製品を提供することで、消費者の支持を得たことが大きな要因でもあります。
まとめ
『ミュゼ転がし』のように『~転がし』という短期的な資金調達手法は、長期的な経営再建に必ずしもつながらないことを示しています。企業の持続可能な成長には、より根本的な経営戦略が必要です。特に、解雇される、という約2000人の従業員の皆様には、今までの暮らしに浸透した商品提供への心からの感謝とお見舞いの言葉を申し上げます。少しでも今後、処遇の改善がみられることを願っています。