トランプ次期米大統領が発表した「政府効率化省(Department of Government Efficiency、略称DOGE)」の新設が話題となっています。この新省のトップには、イーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏が任命される予定です。まだ多くの人が知らないこのニュース、わかりやすく調査します。
政府効率化省って何?
先日大統領選挙に勝利し、余韻も冷めやらぬ中、トランプ次期米大統領は12日、行政の効率化と歳出削減を図る新組織「政府効率化省」トップに実業家のイーロン・マスク氏を起用すると発表しました。
政府効率化省の概要
- 政府効率化省=Department of Government Efficiency
- 政府の支出削減や規制緩和を目的とする
- 略称が『DOGE』
- 今までにないアメリカ政権でも新設の組織となる
- 同時に同省の業務は米国の独立宣言から250周年となる2026年7月4日までには完了との予告声明も
- 省のトップには、実業家のイーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏が任命される予定
聞いた事ない省なんだけど。日本にはない省ですよね。
そうです、アメリカでも今回が新設の新組織!です。でも勝利したトランプ氏の思いつきではないんです。
もともと大統領選挙の前、トランプ氏が政府効率化委員会の設立を提案したのは、9月初旬のことです。共和党大会が通常8月の下旬から9月初旬にかけて開催されるため、共和党大会の前後にはすでに提案されていたことになります。
トランプ氏は9月初旬に発表した一連の新たな経済計画の一部として、政府効率化委員会の設立を提案していた。同氏は当時、マスク氏がトランプ氏が再選されたあかつきには同委員会を率いることに同意したと述べた。
引用元:CNN.co.jp
有言実行、ということになります。トランプ氏が「政府の外からの助言と指導を提供する」と伝えている同省がどのように運営されるかはまだ詳細は確認できていません。
目的と任務
政府効率化省の主な目的は、政府の官僚主義を解体し、過剰な規制を削減し、無駄な支出を削減することです。
トランプ氏は、この省が政府の行政管理予算局(OMB)と連携して、政府の外部からの助言と指導を提供し、政府の無駄遣いを削減するための大規模な構造改革を推進することを期待しているようです。
イーロン・マスクが担当!新設のDOGEいつから?
新設の省でありながら2026年7月4日までには完了と予告する今までにないスタイルの船出になります。
ではいつからか?
アメリカ合衆国憲法修正第20条により、アメリカ大統領の就任式は1月20日に行われることが定められています。この日は、選挙の年の翌年にあたるので今回は2025年1月20日に就任式、新大統領は就任式で宣誓を行い、その瞬間から正式に大統領としての職務開始になります。前任の大統領から政権移行が完了し、新設の新政権発足後の2025年1月から声明での予告では2026年7月4日までに完了予定、となります。状況によっては早期完了や延期もじゅうぶんに想定できます。
「政府効率化省(Department of Government Efficiency、略称DOGE)」は2025年1月~2026年7月4日までに完了、予告で運営スタート
同省の業務は米国の独立宣言から250周年となる2026年7月4日までには完了すると予告した。
引用元:Yahoo!ニュース
政府の無駄遣いや効率化を提唱するだけにスピーディーな運営が期待されます。
新設の新組織に異例の人事
この新省のトップには、実業家のイーロン・マスク氏と大統領選で共和党の候補者争いをした実業家のビベック・ラマスワミ氏が任命される予定です。この異例の人事は、多くの注目を集めています。
どちらもめちゃめちゃ資産家であり実業家ですね…斬新
イーロン・マスク氏の役割
イーロン・マスク氏は、政府効率化省のトップとして、ビベック・ラマスワミ氏と共に省の運営を担当します。
マスク氏は、政府の官僚主義を排除し、効率的な運営を実現するための改革を推進する予定です。マスク氏は、テスラやスペースXなどの企業を成功させた実績があり、その資産は約3137億ドル(約45兆7920億円)に達しています。
イーロン・マスク氏は、大統領選挙中のトランプ氏にとって、資金提供者としてだけでなく、戦略的パートナーとしても重要な役割を果たしました。マスク氏は、トランプ氏の選挙キャンペーンに多額の資金を提供し、さらにその影響力を駆使して支持を集める手助けをしました。今ではトランプファミリーにも溶け込む親密さです。
もはや親族の空気感…
イーロン・マスク氏 略歴
項目 | 詳細 |
---|---|
生年月日 | 1971年6月28日 |
出生地 | 南アフリカ共和国プレトリア |
学歴 | ペンシルベニア大学(経済学学士、物理学学士) |
職歴 | 起業家、エンジニア、実業家 |
代表会社 | スペースX(SpaceX)、テスラ(Tesla)、ニューラリンク(Neuralink)、ザ・ボーリング・カンパニー(The Boring Company)、X(旧Twitter) |
ビベック・ラマスワミ氏の役割
ビベック・ラマスワミ氏もまた、政府効率化省の運営において重要な役割を果たします。ラマスワミ氏は、製薬スタートアップ企業の創業者であり、その資産は約6億3000万ドル(約920億円)とされています。
2024年の秋までは同じ共和党内でもトランプ氏とビベック・ラマスワミ氏は候補者同士でした。ラマスワミ氏が最終的に共和党の候補者争いから撤退した理由は、アイオワ州党員集会で期待していた結果を得られなかったためです。彼は、トランプ氏が圧倒的な支持を集めたことを受けて、自身の選挙運動を中止し、トランプ氏を支持することを表明しました。
彼は、政府の規制緩和や効率化に対する強い信念を持っていることから今回トランプ氏から起用があったと思われ、マスク氏と共に省の改革を推進する予定です。
ビベック・ラマスワミ氏 略歴
項目 | 詳細 |
---|---|
生年月日 | 1985年8月9日 |
出生地 | アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ |
学歴 | ハーバード大学(生物学学士)、イェール大学ロースクール(法務博士) |
職歴 | 起業家、実業家、政治活動家 |
代表会社 | ロイバント・サイエンシズ(Roivant Sciences) |
ビベック・ラマスワミ氏は、製薬スタートアップ企業のロイバント・サイエンシズを創業し、成功を収めました。また、彼は政府の規制緩和や効率化に対する強い信念を持ち、政治活動にも積極的に参加しています。
出生がアメリカですが、両親はインドのケララ州からの移民です。父親はGEのエンジニアであり、母親は老年精神科医として尽力。両親の努力と教育の重要性を強調する家庭で育ったようです。
製薬スタートアップ企業のロイバント・サイエンシズを創業し、大きな成功を収めました。彼の功績は、アメリカでの移民の成功例の一つとして注目・評価されています。
高校ではテニスに打ち込み、全米でランクインするほどの腕前。卒業生総代も務めたというから文武両道を地で行くタイプです。
両氏を起用で期待される効果
- 政府効率化省の設立により、政府の無駄遣いが削減と効率的な運営が実現されることが期待される。
- 規制緩和により、経済活動が活発化し、企業の成長が促進されることが見込まれる。
新設のDOGEと仮想通貨ドージコインの関係
政府効率化省(DOGE)と仮想通貨ドージコイン(DOGE)の関係についても早速話題になっています。
マスク氏は、自身のSNSアカウントで政府効率化省のロゴを公開し、ドージコインのキャラクターである柴犬をモチーフにしたデザインを採用しています。この発表により、ドージコインの価格が急上昇し、仮想通貨市場にも大きな影響を与えました。
柴犬っていうのがなんかちょっと嬉しい。でも何で柴犬??
また、マスク氏が政府効率化省のトップに就任することが発表された際、仮想通貨市場ではドージコインの取引が活発化し、その価格が大幅に上昇しました。このように、政府効率化省の設立とドージコインの関係性については、ニュースでも注目されています。
まとめ
政府効率化省(DOGE)の新設は、政府の無駄遣いを削減し、効率的な運営を目指す重要な取り組みです。イーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏がトップに立つことで、革新的なアプローチが期待されています。今後の動向に注目し、さらなる新設のDOGE運営に関しての情報で詳細を把握したいところです。