2025年6月16日、ドジャースの大谷翔平がついに約1年10カ月ぶりに実戦で投手復帰。“1番・ピッチャー”として先発し、最速161.2キロをマークするなど圧巻のピッチング。さらに2本のタイムリーで2打点を挙げ、投打の“二刀流”復活を鮮烈に印象づけました。
そんな中、「大谷が左肩で何か押してる…?」と話題になったのが、投手復帰に際して使用された“ある機器”。復帰戦でのその仕草には、大谷ならではのこだわりと工夫が詰まっていました。
本記事では、投手復帰登板の内容や球速の進化、左肩の動作の正体、さらには今後の登板ペースやオールスター選出の最新状況まで、気になるポイントを一挙に解説します。
約1年10カ月ぶりの“投手復帰”で二刀流完全復活!
【二刀流】大谷翔平、663日ぶりに投手復帰!初球は約157キロpic.twitter.com/opuxwqVrAJ
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 17, 2025
161.2キロの剛速球でマウンド復帰
ドジャースの本拠地で行われたパドレス戦で、投手としての大谷翔平がマウンドに戻ってきました。1回28球を投げて2安打1失点、犠牲フライで1点を失ったものの、最速161.2キロ、平均球速159.4キロという驚異の数字をマーク。2度目のトミー・ジョン手術からの復帰戦としては申し分のない内容でした。
バットでも2安打2打点、打っても魅せた復帰戦
第2打席で同点のタイムリーツーベース、第3打席でも2打席連続のタイムリーを記録。5打席で2安打2打点1四球と、打者としても存在感を発揮。文字通り”二刀流”としての復活を果たしました。
1イニング限定登板の意図とロバーツ監督のコメント

ロバーツ監督曰く、「登板の球数上限は30球だった」そうです。
ロバーツ監督は試合後、今後は6~8日間隔でイニング数を徐々に増やしていく方針であると説明。大谷本人も「まずは次も投げられそうな雰囲気があることが前進」と手応えを語っています。
「大谷が左肩で何か押してる…?」と話題に
【解説】大谷翔平も使う『ピッチコム』とは? ピッチクロック導入の影響は?https://t.co/Wbaxc9EK4a pic.twitter.com/qqF5gdZu27
— 城丸香織 (@tokyostory) April 28, 2023
投手復帰で使われた“ピッチコム”とは?
マウンド上で左肩を触るしぐさが何度も見られ、「あれは何?」と注目が集まりました。これは、サイン伝達用の電子機器「ピッチコム」を操作している姿。左肩の内側に装着された端末を見ずに操作する大谷の姿が、ファンの間でも話題になっています。
エンゼルス時代からこのピッチコムを利用していた大谷選手。MLBで使用する投手は他にもいますが、大谷はその中でも異例の使い方で話題になっていました。 ここでは、一般的なピッチコムの使い方と大谷のスタイルの違いを比較してみましょう。
比較項目 | 一般的なMLB投手 | 大谷翔平 |
---|---|---|
📍装着場所 | 利き腕とは逆の前腕部(例:左腕) | 左肩付近(ユニフォームの下) |
👀操作時の視線 | ボタンを見て押す | ボタンを見ずに押す(記憶操作) |
🎽装着スタイル | 機器が外から見えるケースが多い | 完全にユニフォームの下に隠して操作 |
⏱操作スピード | 一般的に素早く押すが、操作確認に一瞬の視線が必要 | 視線ゼロで操作→テンポを乱さず即投球準備可能 |
🎯導入理由 | 捕手とのサインミス防止やピッチクロック対策 | 球種が多く、首を振る時間が惜しいため自らサインを出すスタイル |
ピッチコムは、MLBが2022年から正式導入したシステムで、投手と捕手のサイン交換を電子的に行うためのものです。サイン盗み防止やピッチクロック対応のために開発され、投手側が球種・コースを選び、捕手に伝えることができます。
大谷翔平の独特な「ピッチコム」使用方法が話題「ボタン見ずにサインを押している」米メディア#mlbjp #エンゼルス #大谷翔平https://t.co/grGIEeJ8ZO
— 日刊スポーツ (@nikkansports) March 31, 2023
大谷翔平はこのピッチコムを2022年のエンゼルス時代から使用しており、2023年にはより独自性の強い使い方に進化。ボタンの位置を体で覚え、試合中でもボタンを見ずに操作するという“異次元の活用法”で注目されました。
ピッチコムのメリット・デメリットは?
メリット:
- サイン盗みのリスクを排除できる
- ピッチクロック対応によりテンポ良く試合を進められる
- 投手が主導してリズムを作れる(大谷のように球種が多い投手には特に有利)
デメリット:
- 機械トラブルのリスク(過去に通信エラーでタイムを取った例も)
- 操作に慣れが必要(特に見ずに押すには練習が要る)
日本の野球界での導入状況は?
2024年時点で、ピッチコムは日本のプロ野球(NPB)ではまだ導入されていません。従来通りのサイン交換が主流であり、電子機器を使う文化は浸透していません。ただし、社会人野球ではピッチクロックと共に一部で導入が始まっており、今後の普及にも注目が集まります。
投手復帰までの道のりを時系列で振り返り
日付 | 内容 |
---|---|
2023年9月 | 右ひじの靭帯修復手術(2回目)を受ける |
2025年3月 | キャッチボール再開 |
2025年5月25日 | 実戦形式の投球練習(ライブBP)1回目、22球を投げる |
2025年5月31日 | ライブBP2回目、2イニング想定で29球を投げる |
2025年6月10日 | ライブBP3回目、3イニング想定で44球を投げる |
2025年6月16日 | 約1年10カ月ぶりの投手復帰、1回28球で1失点 |
今後の起用はどうなる?投手復帰後の展望
At DH and on the mound, Shohei Ohtani.
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) June 16, 2025
Tonight's #Dodgers lineup vs. Padres: pic.twitter.com/AvXvZTWDG4
次回登板は?ローテーションは週1ペース
Q.今後は週1で投げて、イニング数を2回、3回と増やしていくのか?
A.100マイル(およそ161キロ)近く術後に投げたのは初めてなので、あした以降の反応を見たいなと思います。
1週間に1回投げつつ、またイニングも少しずつ伸ばしていけたら、ブルペンにとっても少しでも負担が減るのかなと思います。
引用元:NHKニュース
課題は制球力?
この日のストライク率は57%(28球中16球)とやや低め。大谷本人も「思ったよりグラブサイドに抜けた」と課題を自覚しており、今後の調整に注目が集まります。
パワーピッチャーとしてのこだわりも
2回目の手術後にもかかわらず、初戦から100マイル超えを記録。「なるべくパワーピッチャーでいたい」という強い意志も語っており、今後も速球主体のスタイルを貫く方針です。
オールスター最多得票も!ファンの期待と注目度
大谷翔平、オールスター投票中間発表で貫禄のリーグ最多得票…鈴木誠也はDH部門3位#大谷翔平 #ShoheiOhtani
— スポーツ報知 (@SportsHochi) June 16, 2025
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ナ・リーグ全体で最多得票

球場は飲食・商業施設が集まるThe Battery Atlantaという街づくり型複合施設の中心にあります
オールスターゲームのファン投票では、大谷が139万票超を獲得しナ・リーグ全体で最多得票。現時点で先発出場がほぼ確実な状況となっています。

全体で2位に入ったチームメートのフリーマン選手との差はおよそ26万票!
1次投票で各リーグで全体トップの選手は、オールスターゲームの先発出場が決まるんです。
まとめ:左肩に“戦略”を宿した、新時代の二刀流へ
復帰戦からいきなり160キロ超の速球と2打点の活躍で、”二刀流・大谷翔平”が完全復活。特に左肩で見せたピッチコム操作のしぐさには、技術だけでなく彼の戦略的進化が感じられました。
これから週1ペースでイニング数を増やしていく中で、どこまで進化していくのか。オールスター、そしてポストシーズンに向けて、大谷翔平の一挙手一投足から目が離せません。